第19話 レイアウトとデータの関係
エヌ・ケイ・カスタマイズの福山でございます。今回は、リレーションシップグラフのテーブルオカレンスやリレーションシップの定義は、どのように利用されているのか、レイアウトとの関係について確認してみたいと思います。
以下の記事は、FileMaker Master Book 初級編(バージョン 19 対応)より、
Claris FileMaker 公式トレーニング教材
「7.3 レイアウトとデータの関係(144ページ)~」を元に掲載しています。
この文献から、レイアウトの設定、コンテキストの考え方について学びました。文献の執筆者、関係者の方々に深謝いたします。
なお、このブログ記事の趣旨は、弊社所属スタッフの FileMaker 学習の成果を公開することを目的とし、同時に、参考文献の内容の紹介に資するものであることを Claris International Inc. が確認しています。
レイアウトは、ユーザとデータの接点(インターフェース)です。データの入出力は『レイアウト越し』におこないます。レイアウトとレイアウトオブジェクトはテーブルなどの構造や、リレーションシップと密接に関係があります。
これまでとは別の角度からレイアウトについて考えてみます。
データを表示する舞台裏
レイアウトは、表向きにはユーザにわかりやすい画面を提示するさまざまな操作の出発点でもあります。次のような操作です。
・ データを見る、入力や編集をする ・ 検索する
・ ソートする
・ 印刷する
・ インポート、エクスポートする
これまでご紹介してきた操作で、どのテーブルのデータに対しておこなうかについて指定することはありませんでした。テーブルの指定を意識することなく作業ができたのは、レイアウトとテーブルオカレンスの関係よるものです。
『レイアウトを切り替える』という操作 1つで、とても重要なことが起きています。それは、
・ どのテーブルからデータを取得するかというリクエスト
が、実行されているということです。
Claris FileMakerがカスタムAppを短時間でつくりやすい理由には、この考え方がポイントです(一般的には、データベース管理システムは難解なものです)。
機能や作業を想定する時、
・どのレイアウトに切り替えるか
を決めるところから考え、それは、『コンテキスト』といいます。
コンテキスト
どの立ち位置からみるかということです。つまり、リレーションシップ、計算式、スクリプトなどを評価する基準になるTO(テーブルオカレンス) を決めることです。
テーブルとテーブルオカレンスとレイアウトとの関係は重要です。レイアウトは実体テーブルを直接参照している訳ではありません。常にTO(テーブルオカレンス)越しに実体テーブルのデータを表示しています。
[レイアウト設定]ダイアログ
レイアウトは作成時に、必ずレコードを表示するためのテーブルオカレンスを設定しなければなりません。レイアウトに表示されるデータは、設定されているテーブルオカレンスと、関連しているテーブルオカレンスのデータだけです。この設定は[レイアウト設定]ダイアログでおこないます。「レコードを表示:」の右側に表示されているのがテーブルオカレンスです。
今回は、レイアウトとデータの関係についてお話させていただきました。また次回もよろしくお願いします。
参考文献:Claris FileMaker 公式トレーニング教材 から、「FileMaker Master Book 初級編」 等を参考にしています
https://content.claris.com/fmb19_reg-ja