第23話 テーブル設計について
エヌ・ケイ・カスタマイズの沖田です。前回は重複しないレコード「ユニークなレコード」について学習しました。今回は、「ユニークなレコード」以外に必要な項目について学んでいきましょう。
以下の記事は、FileMaker Master Book 初級編(バージョン 19 対応)より、
Claris FileMaker 公式トレーニング教材
「7.6.4 ハウスキーピングな項目(154ページ)~」を元に掲載しています。
この文献から、ハウスキーピングフィールドやフィールド名の命名方法などについて学びました。文献の執筆者、関係者の方々に深謝いたします。
なお、このブログ記事の趣旨は、弊社所属スタッフの FileMaker 学習の成果を公開することを目的とし、同時に、参考文献の内容の紹介に資するものであることを Claris International Inc. が確認しています。
ハウスキーピングな項目
データの一元管理では、いつ誰が作成または修正したのか、本当に最新なのか、などの情報が必要です。このような項目達のことを「ハウスキーピングフィールド」と呼びます。すべてのテーブルに作成することをお勧めします。
そして、ユーザが意識することなく記録できるように自動入力を設定します。次表に、フィールドオプションの設定例を記述します。

ハウスキーピングとは
一般的には、家や宿泊施設などの設備の整備や管理などをおこなうことです。データ管理につかうための基本的なフィールドセットの意味合いでハウスキーピングフィールドと呼んでいます。
デフォルトのフィールドの自動作成
ハウスキーピングフィールドに関して、便利な機能が用意されています。「デフォルトのフィールドの自動作成」です。確認してみます。Claris FileMaker17より新規テーブル作成時に上記のハウスキーピングフィールドは自動で作成されるようになっております。
(1)ファイル → 管理 → [データベースの管理] ダイアログを表示します。
(2)「テーブル」タブを選択します。
(3)新しいテーブルを作成します。
a. テーブル名は「ハウスキーピング」としてください。
b. [作成]をクリックしてください。
c. 「フィールド」タブを表示してください。
d. デフォルトのフィールドが作成されています。

最初に申し上げていますように、いつ誰が作成または修正したのか、本当に最新なのか、などの情報がデータの一元管理を行っていく上では重要になります。
フィールド名
フィールド名の付け方について考えます。本章では、項目を端的に表す文言をそのままつかいます。現在は、それで充分ですが、カスタムApp をいくつか作成して感じがつかめてきたら日本語か英語か?なども含め、誰にでもわかりやすい命名のルールを決めることをお勧めします。
少なくとも1 つのカスタムApp 内では、名前の付け方のルールが統一されていると後で確認するときに便利です。
以下に一般的なルールを記載します。
計算タイプフィールド
「計算_ フィールド名」や「c_ フィールド名」(calculation の頭文字)
集計タイプフィールド
「集計_ フィールド名」や「s_ フィールド名」(summary の頭文字)
グローバル格納フィールド
「g_ フィールド名」(global の頭文字)
わかりやすい名前
フィールド名は、カスタムApp の作業時に端的に把握できるようにします。果物テーブルの場合、
・ 名前
・ 品種
を、
・ 果物名
・ 果物品種名
とすると、フィールド名だけをみてもわかりやすくなります。なお、数字で始まる名前や関数で使用される記号が含まれる名前は付与しないでください。
英語のフィールド名
英語のフィールド名は、計算式やスクリプト作成時に便利です。
Claris FileMaker12から使用できるようになりましたExecuteSQL関数などは、SQLクエリ中にSQLの予約語、日本語などが含まれている場合は「¥”」を使ってエスケープしなければなりません。
さまざまに模索して自分に合った方法を考えていきましょう。
今回は、テーブル設計の基本の部分を学んでいきました。次週も引き続きテーブル設計について学んでいきたいと思っております。
参考文献:Claris FileMaker 公式トレーニング教材 から、「FileMaker Master Book 初級編」 等を参考にしています
https://content.claris.com/fmb19_reg-ja