第18話 リレーションシップ
エヌ・ケイ・カスタマイズの泉でございます。
今回は、リレーションシップについて、改めて考えていきましょう。
以下の記事は、FileMaker Master Book 初級編(バージョン 19 対応)より、
Claris FileMaker 公式トレーニング教材
「7.2 リレーションシップ(141ページ)~」を元に掲載しています。
この文献から、リレーション(テーブルとテーブルとの関連付け)について学びました。文献の執筆者、関係者の方々に深謝いたします。
なお、このブログ記事の趣旨は、弊社所属スタッフの FileMaker 学習の成果を公開することを目的とし、同時に、参考文献の内容の紹介に資するものであることを Claris International Inc. が確認しています。
リレーションシップについては、以前「第6話 レコードの作成(関連レコード)」でも少し触れておりましたが、
今回はより詳しく説明していきたいと思います。
(一部、前回の「第17話 データと構造について」と重複する内容が含まれますが、ご容赦ください)
「リレーションシップ=関連」はテーブルとテーブルの間に「関連付け」(「定義」)をおこなうことです。
関連付けの定義(作成)は[データベースの管理]ダイアログの「リレーションシップ」タブでおこないます。
関連付けはフィールドを使っておこないます。そのフィールドを「照合フィールド」と呼びます。
そして、あるテーブルに関連付けられているテーブルを「関連テーブル」と呼びます。
リレーションシップに基づいて作成されたレコードは「関連レコード」です。
さらにリレーションシップを使ってレイアウトや機能を作成します。
照合フィールドと条件
照合により関連があるかどうか判断するにはフィールドの「索引」が使われます(「第16話 フィールドと索引について」参照)。
照合フィールドは、テキスト、数字、日付、時刻、タイムスタンプのフィールドタイプと、
これらの結果タイプが指定されている計算タイプのフィールド、グローバル格納フィールドが指定できます。
そして以下のルールがあります。
1 つのフィールドには必ず相手先テーブルの1つのフィールドをペアとして指定し照合の条件を指定する
また、複数のフィールドを照合フィールドとして指定することも可能です。そしてルールは同じです。
複数の照合フィールドのペアがテーブル間に指定され、照合の条件もペアごとに指定する
関連レコード
関連テーブルのレコードがリレーションシップの定義による照合の結果、条件に合致して『関連あり』とされれば、
それが「関連レコード」です。つまり、関連テーブルに入力されているすべてのレコードが、必ず関連レコードになるわけではありません。
テーブルオカレンス
[データベースの管理]ダイアログの「リレーションシップ」タブでは、四角い枠が表示されてるはずです。
リレーションシップの設定には、この枠が必要です。
この枠が意味しているのが 「テーブルオカレンス(TO)」 と呼ばれるものです。
(なお、「テーブルオカレンス」は「テーブルの別名」、「仮想テーブル」「TO」など、異なる呼び方をされることがあります。)
Claris FileMakerでは、ファイルにテーブルが作成されると同時に同じ名前のテーブルオカレンスを
必ず1 つつくってリレーションシップグラフに表示します。
そしてテーブルオカレンスは、「仮想のテーブル」で、次の定義が必ずなされているものです。
どの「実体テーブル」の情報を取り扱うのか
(※)「実体テーブル」は実際のテーブルをさします。
テーブルオカレンスと、実体テーブルの関係は
・ 1つのテーブルオカレンス(仮想テーブル)に定義される「実体テーブル」は常に 1つ
・ 1 つの「実体テーブル」につきテーブルオカレンス(仮想テーブル)は用途に応じて複数作成できる
リレーションシップグラフは「テーブルオカレンス」を使ってリレーションシップ(関連)の条件を定義するための編集画面です。
今回は、「リレーションシップ」についてご紹介させて頂きました。また次回もよろしくお願いいたします。
参考文献:Claris FileMaker 公式トレーニング教材 から、「FileMaker Master Book 初級編」 等を参考にしています
https://content.claris.com/fmb19_reg-ja