第55回 動的値一覧
おはようございます!!こんにちは!!こんばんは!!
エヌ・ケイ・カスタマイズの泉です。
私の住んでいる福岡は、今週から緊急事態宣言も解除され、コロナウイルス新規感染者数もかなり少なくなったせいか、自分の周り雰囲気が「気持ち」明るくなった気がします。
以下の記事は、Claris FileMaker Master Book 初級編(バージョン 19 対応)より、
Claris FileMaker 公式トレーニング教材
「12.6.2 動的な値一覧(288ページ)」を元に掲載しています。
この文献から、ワンランク上の値一覧の使い方について学びました。文献の執筆者、関係者の方々に深謝いたします。
なお、このブログ記事の趣旨は、弊社所属スタッフの Claris FileMaker 学習の成果を公開することを目的とし、同時に、参考文献の内容の紹介に資するものであることを Claris International Inc. が確認しています。
今回は、前回解説した「値一覧」のレベルアップ版「動的値一覧」について解説します。
私自身、「動的値一覧」は一種の『呪文』のように開発、利用してきたので、復習して理解を深めたいと思います!!
動的値一覧とは?
動的値一覧を短い文で説明すると
フィールド値の値一覧に表示される内容を、別のフィールドに入力されているデータによって可変させること
だそうです。
この説明で「あ〜なるほど」となった人は、Claris FileMakerと読解力のスキルが相当高い人だと思います。私も含めてw
一番身近な例は、住所や場所を入力する際の「都道府県」「市区町村」の選択方法だと思います。
「都道府県」で ”鹿児島県” を選んだのに、「市区町村」の選択肢に ”北海道” や ”東京都” の市区町村が表示されたら煩わしいですよね。
「都道府県」で ”鹿児島県” を選んだら、「市区町村」の選択肢は ”鹿児島県の市区町村” が表示されて欲しいですよね。
つまり、上の一文は
「市区町村」フィールド値の値一覧に表示される内容を、「都道府県」フィールドに入力されているデータによって可変させること
と読み替えることができます!!
動的値一覧を実装するには?
動的値一覧に必要なモノは、次の2つです。
- 値一覧の可変に利用する「リレーションシップ」(照合フィールドと照合条件)
- 上記リレーションシップを利用した「値一覧」
動的値一覧では、”カスタム値を使用” した値一覧ではなく、”フィールドの値を使用” した値一覧が必要になります。
つまり、テーブルに登録されたレコードデータでないと、動的値一覧は作れません。
動的値一覧の実装方法
それでは、動的値一覧が実装されたサンプルファイルを参考に、実装方法をみていきましょう。
[果物名]フィールドの入力内容で[産地]フィールドに割り当てられた値一覧の内容が動的に変化します。このレイアウトのTO 名は「動的値一覧|商品管理」です。
どのようなリレーションシップが設定されているか確認します。
[データベースの管理]ダイアログの「リレーションシップ」タブを表示します。
動的値一覧は、上図のリレーションシップを利用しています。
TO は両方とも同じ「商品」テーブルです。
自己連結リレーションシップ リレーションシップは、同じテーブルのTOに設定することも可能で、これを「 己連結リレーションシップ」と呼びます。 |
リレーションシップの条件は「果物名が同じ」です。
つまり果物名が同じレコードが関連レコードになります。
この条件を使って値一覧を設定しているということです。
次に、値一覧を確認します。
[値一 の管理]ダイアログを表示して「動的値一 |商品の産地」値一覧をダブルクリックします。
”フィールドの値を使用” にチェックがついています。
値一覧にどのフィールドのデータを表示しているのか確認します。
[フィールド指定…]ボタンをクリックすると[使用するフィールドの指定]ダイアログが表示されます。(次図参照)
・「 最初のフィールドの値を使用」に「動的値一 |商品管理選択用」TOの[産地]フィールドが指定されている
・「 次のテーブルから 連レコードの値のみ含める」に「動的値一覧|商品管理」TOが指定されている
あるレコードで「動的値一覧|商品管理」TO の[果物名]フィールドに入力されたデータと同じデータが入力されている「動的値一覧|商品管理選択用」TO の関連レコードの「産地」フィールドを値一覧に表示する。という設定です。
まとめ
今回はシンプルな動的値一覧の実装を、サンプルを使いながら説明しました。
更に高度なものになると、3つのフィールドの値一覧を可変させることもできますので、是非工夫しながらチャレンジしてみてください。
次回は「ドロップダウンカレンダー」について解説します。
参考文献:Claris FileMaker 公式トレーニング教材 から、「FileMaker Master Book 初級編」 等を参考にしています
https://content.claris.com/fmb19_reg-ja